いじめ③


夕方まで、絵を書いたりして彼女は過ごしていた。 18:00になった。帰ろうとする素振りはなかった。

「〇〇もう閉めるでー!」と僕は言った。すると彼女は突然立ち上がり、お店の中をぐるぐるぐるぐる回りだした。ぐるぐるし、椅子に座り、又立ち上がりぐるぐるし椅子に座った。放心状態だった。

「〇〇、帰りたくないんか?」僕は聞いた。彼女はうなずいた。「あのなーいろいろ聞いてるで、ちょっと椅子にすわり」と僕が言うと彼女は椅子に座った。

彼女は、少しづつ話をしだした。たまちゃんと一緒に話を聞いた。なかなか本当の事を言わなかった。言えなかった。それでも、何度も家出をし警察に保護されていた事や、家の手伝いをさせられるのが嫌な事などがわかった。お父さん、お母さんは嫌いではないと言う。近所に住むおじいちゃん、おばあちゃんの家には行けないと言う。 彼女のおじいちゃん、おばあちゃんには昔一度、彼女にイベントの手伝いをしてもらっていた時会った事があった。優しそうなおじいちゃん、おばあちゃんだった。お母さんは最近大丈夫なのかっと彼女に聞いていたのに違和感を持った事を思い出した。

いろんな事を隠している事は、初めから解っていた。言えない理由が何かある事も。それでも、少しづつ彼女は僕たちに話してくれた。

21:00になった。これから、どうするか話し合った。一度、帰ってみる事になった。お母さんに謝ってみると彼女は言った。もし許してもらえなくて家の中にいるのが辛かったら、走って飛び出して来るようにたまちゃんは言った。たまちゃんは、電話番号とテレホンカードを封筒に入れ、何かあった時は使いなさいと彼女に手渡した。

3人で彼女の家に向かった。冷たい雨が降っていた。〇〇サンダルやったら、寒かったやろうと僕は冗談ぽく言った。うん、めっちゃ寒かってんっと彼女は少し笑った。

アパートの階段を3人で登る、カツンカツンと鉄が鳴る。階段を上がった時、偶然彼女の妹が外にいた。妹は汚いものをみるように彼女をにらみ「あんた!何してん!!!」っと言った。その声を聞いた母親が外に出て来て「〇〇、あんたーーーー」と言いかけた時僕らの存在に気づきこっちに向かって来た。「どなた様ですか?」母親は僕らをにらみながら言った。「近くでuni:neuというお店をやっている〇〇です」たまちゃんは言った。「〇〇が悪いんです。家のお金を盗むんです。だから、構わないで下さい。」そういうと母親は、彼女を家の中に入れた。僕らを相談所の職員と勘違いしているようだった。「〇〇ちゃんは、今日は謝りたいっと言っています」たまちゃんは、母親の目を見て笑いかけた。 しばらく2人で彼女の家の近くで様子を伺った。罵声などは聞こえてこなかった。その学校のPTAをやっている信頼出来る友達に電話をして状況を説明した。10分たった頃、突然彼女の家のドアが開き、彼女が飛び出てきた。母親は追いかけてこなかった。きょろきょろしている彼女を呼び、又、お店に戻った。

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